対面面接のマナー。上座や下座とは?座る位置や座り方について

面接室、応接室、会議室、テーブルと椅子

エントリーシートや履歴書・職務経歴書の書き方、スーツの着用方法、ヘアースタイル、メイクの仕方など、就職・転職活動にはさまざまなマナーがありますよね。中でも面接マナーは非常に重要です。面接のマナーは、どう受け答えするのか、どのような姿勢が適切なのか知ることも非常に大切です。

あわせて、面接で椅子に座る際のマナーについても知っておく必要があります。

今回は、「入室したらどの位置の椅子に座れば良いのか」「椅子に座るときはどんな姿勢が良いのか」について解説していきます。夜卒をお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。

上座や下座って?

応接室で人差し指を立てるスーツの女性

席次(席順)=座る場所・順番には、目上の人やお客様に敬意の気持ちを表す上で知っておきたいマナーがあります。これは面接に限ったことではなく、あらゆるビジネスシーンなどにおいてのマナーであり、社会人として知っていて当然とされています。

席次には「上座」と「下座」があります。
「上座」とは、メンバーの中で一番目上の方や年長の方が座る席のこと。通常は、出入り口から一番遠い席とされています。一方「下座」とは、上座に座る人をおもてなしする人が座る席で、一般的には出入り口から一番近い席のことを指します。

  • 上座:ドアから一番遠い席
  • 下座:ドアから一番近い席

まずは上記を基本に覚えておきましょう。

とはいえ、想像では少し分かりにくいという方もいるでしょう。
そこで、ビジネスシーンで一番知っておきたい、会議室や応接室など個室の「席次」について、図解でご説明いたします。

<パターン1>

席次パターン1

部屋の出入り口から遠い①の席が上座です。その次が②となります。
出入り口に一番近い④が下座です。面接官がすでに着席されている場合は、真向いの席に座りましょう。

<パターン2>

席次パターン2

長い机に片側3名以上で座る場合は、中央の席が「上座」となるケースもあります。
出入り口が遠い真ん中の①が一番の上座で、続いて②、③の順になります。

座る位置や座るタイミング

マルバツのプレートを持って悩むスーツの女性

面接官が先に着座している場合、空いている椅子に座れば良いため、どこに座れば良いか分からないということはほとんどありません。
しかし、中途採用の場合は、面接官が後から入室するパターンもあります。その場合は、複数の椅子からあなたが座るべき位置を判断する必要があります。

■基本的な座る位置

面接官は基本的に上座です。応募者であるあなたは下座を選ぶのが正解となります。入室して一番近い席に座れば良いので簡単ですね。
しかし、長いソファーの場合は例外です。長いソファーは、ドアから近い場所に設置してあったとしても、上座になります。長いソファーは避け、ドアから遠くても一人掛けの椅子を選ぶようにしましょう。

■声掛けで待機の仕方が変わる

受付から担当者が面接室に案内してくれた際、担当者の方からどう声を掛けられたかによっても、どのような行動を取れば良いのか変わってきます。

①「こちらでお掛けになってお待ちください」

椅子を指定された場合はその指示に従います。例え指定された席が上座であっても、わざわざ下座へ座り直す必要はありません。

②「こちらでお待ちください」

お掛けになって、という指示がないためこの場合は着座しないほうがベターです。下座の椅子の横で立ったまま待機しておきましょう。椅子の左右どちらか悩むかと思いますが、ドアに近い側と覚えておくと良いですよ。

③「お掛けになってお待ちください」

特に椅子を指定されなかった場合は、自身で下座を判断して着座します。

大きく分けて、以上の3パターンが予想されます。
基本的には面接官が後から入室し、そのまま上座へ座る場合がほとんどです。企業によっては応募者をお客様と判断し、あなたに上座を勧める場合もあります。その場合は、「ありがとうございます」と指定された椅子に着座しましょう。

また、着座して待機している場合は、面接官が入室したら必ず立ち上がって「本日はよろしくお願いします」と伝えます。面接官に「どうぞお座りください」と言われてから着座しましょう。

座り方のマナー

きちんと座るスーツの女性の手元

椅子の座り方のマナーもいくつかあります。
基本的には、深く腰掛けることはNG。また、足の幅も意識しましょう。足の幅をどれくらい開いていいかは男女で異なります。

面接のため、自宅や飲食店・カフェなどで椅子に座るようなリラックスした姿勢はNGです。また、足だけではなく、手を置く位置にも気を配る必要があります。

■深くもたれかからない

椅子の背もたれに深くもたれかかると、だらしない印象になってしまいます。
椅子の前半分の場所に座れば、しっかりと背筋を伸ばした姿勢をキープできます。背もたれを使用しないことを意識して、面接に臨みましょう。

着席後、膝から足にかけての角度が垂直になるよう調整します。ただし、足を後ろに引きすぎている場合、真摯な態度に見られない可能性もあるため注意しましょう。

■足の幅に注意

膝と足の角度だけではなく、足の幅にも気を配りましょう。

男性の場合は、肩幅程度がおすすめです。
それ以上開いてしまうと、良い姿勢に見られない可能性があります。手の位置は、太ももの上がベスト。膝上に手を置いてしまうと、前傾姿勢になり、横柄な態度に見られるリスクがあります。軽く握りこぶしを作り、ももの上に置きましょう。

女性の場合は、かかとと膝を揃えます。
足を組んだり開いたりするのはNG。手は左手を上にして、指を伸ばし重ねてください。手の位置は、太ももの上です。

このように、男女によって適切な足幅や手の位置がありますので、間違えないように注意しましょう。

さいごに

大空に向かって両手を上げるスーツの女性

いかがでしたか?
上座や下座、座るタイミング、座り方など覚えることは多いですが、一度覚えてしまえばあらゆるビジネスシーンで役立ちます。面接だけでなく、会議や上司との面談、他社との打ち合わせなど、この知識が活躍するシーンは数多くあります。

面接は座って行うことがほとんどです。意外と悩むのが、こうした着座マナーだったりします。ぜひ参考にしてくださいね。

他にも、面接対策をコラムにてご紹介しています。そちらも併せてチェックしてみてください。

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