メンタルが弱い人は、一般的に『ネガティブ思考である』『チームワークが必要な集団での仕事に向いていない』といった印象があり、性格的な特徴であると考えられています。
メンタルが弱い人特有の短所は複数ありますが、それらは一概に欠点とも言い切れません。職業によっては、ネガティブさがポジティブな人には無い長所となったり、個人で働く環境こそが強みとなる性質もあるのです。
そこで今回は、メンタルが弱い人の長所・短所と企業側の評価について詳しくご紹介いたします。
メンタルが弱い人の長所と短所
自分自身をメンタルが弱い=ダメな人だと思い込んでいませんか?
たしかに「メンタルが弱い」と聞くとネガティブな発想をしてしまいがちです。弱いという言葉自体がネガティブワードであることもひとつの要因でしょう。
また、メンタルが弱い人のことを『気が弱い人』の事を意味していると連想してしまいがちですが、実際はメンタルの弱さ=気の弱さではありません。
ここでは、メンタルが弱い人の長所と短所を詳しく見てみましょう。
■長所
- 集中力を保つ作業が得意
- 合理的な思考パターンが強い
- 専門性の追求が得意
メンタルが弱い人は、対人のやりとりが多い環境では必要以上のリソースを割いてしまい、疲弊することがあります。しかし、個人で集中できる環境ならば、作業能率が大きく高まる強みがあります。
また、理論や知識、データの蓄積によって、合理的な考え方・実行が行えるのも特徴。実行する前に情報を集めて熟慮するので、失敗の可能性が低下します。行動力の高い人には「考えすぎ」とも取られがちですが、この慎重さはメンタルが弱い人の強みです。
データ収集を行う上で過去の知識のみならず、最新の状況においても漏らさず裏付けを取るため、専門分野における知識を深め、最新の知識を追う事を自然に行える強みもあります。
■短所
- ストレスの適応能力が低い
- 繊細でプライドが高い
- チームワークが苦手
メンタルが弱い人は、特に対人関係におけるストレスに弱みがあります。ストレスによる精神負荷が更なる失敗や指摘を受ける原因になる悪循環に陥りがちです。
完璧主義で未完成品を他人に見せられない、精度を追求しすぎてしまう性質も。未完成品を出す=自分のレベルの低さと捉えてしまう弱みがあります。
また、他人に気を使い過ぎてしまい、思考し過ぎて会話がワンテンポ遅れたり黙ってしまってチームワークが取りにくい傾向があります。特に意見出しやディスカッションにおいてこの特性は致命的で、様々な裏付けがないから断言できない、意見が言えないのをやる気の無さに受け取られてしまう弱みがあります。
「考えすぎかもしれないけれど」と、まずその時点で最も大きな自分が意見を発信できない理由に触れましょう。それもまた意見の1つであり、「やる気が無い」と見なされる確率は下がりますよ。
メンタルが弱い人に対する企業側の良い評価
メンタルが弱い人について、職場の人たちはどのような意見を持っているのでしょうか?まずはポジティブな評価をいくつか見てみましょう。
①自分の仕事はキッチリこなす存在
失敗を恐れ、慎重さもあるので、仕事そのものはキッチリこなす傾向があり、その点で良い評価が得られます。
仕事が早いと評判になると、まず確実により多くの仕事が回されます。メンタルが弱い人は概ね断るのも下手なので、「評価が下がるのが怖い」「成果を見せよう」等の理由で無理に背伸びせず、適切に無理の無い速度で仕事をこなしましょう。
②業務効率最適化のモデル的な存在
裏付けしたデータから最適行動をとっていく傾向があり、合理的な思考の持ち主でもあります。
職場の状況によっては、効率化を図る事が「楽しようとしている」と反感を買う事もあります。効率が高い・役立つからといって、職場全体に適用してもらおうと自分から発信するのは避けた方が良いでしょう。
③専門性を活かせるポジションで活きる存在
深く狭い、専門性の高い知識を持ち、その情報をさらに積極的に集めるのは、実は特殊技能の類です。
自分に自信が持ちづらいメンタルが弱い人にとって、集めた知識を褒められるのは嬉しい高評価です。卑下せず、自信に繋げていきましょう。
メンタルが弱い人に対する企業側の悪い評価
あまり知りたくないかもしれませんが、ネガティブな評価も知っておくと良い方向になるように改善したりと役に立ちます。勇気を出して見てみましょう。
①コミュニケーションを避けがち
他人とちょっとした会話をするのも避け、短時間で切りあげようとする傾向があります。「気難しい」「気取っている」等の残念な評判が蔓延してしまうことも。
特にコミュ力を重視する職場では、無用な悪感情を招いてしまうマイナス点です。
最低限、出勤・退勤時の挨拶、そして助けられた際の感謝は絶対に欠かさないようにしましょう。これだけで印象は大きく変わりますよ。
②上を目指さず現状維持しようと必死な存在
能力があったとしても慎重になりすぎてしまい、挑戦して失敗して自分の評価が下がるよりは現状維持に努めたがる。
昇進に興味がないので、相応の仕事ぶりをしているとしても、「手を抜いている」と見られてしまっている事に問題があります。普段の態度を見直してみましょう。
③転職回数が多くて辞めないか不安
短期間で職場を変える人は「ジョブホッパー」と呼ばれており、企業に定着しない人材として心配・不安に思われる事があります。
周囲から、「うちも辞められてしまうのでは」「改善しているんだろうか」というマイナスの懸念を持たれているので、「今の職場はそうじゃない」「この点に気を付けている」等、本当の気持ちがあれば、何事にも誠意をもって取り組んでこの姿勢を伝えましょう。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、メンタルが弱い人の長所・短所と企業側の評価についてご紹介しました。
あくまでも周囲からの評価として代表的な印象です。
自己認識として、「自分はメンタルが弱い人だ」と感じている人は、職場での自分を客観視する参考にしてみてくださいね。