せっかく夜卒をして昼職へ転職するなら、長く続けられる需要の高い仕事が良い!とお考えの方も多いでしょう。
10年20年、もしくはそれ以上の見通しが明るい需要の多い仕事を選べば、失業のリスクがなく収入も安定します。あまり需要の少ない仕事に就いてしまうと、安定した収入は望めず常に不安を抱えていなければいけなくなってしまいます。
そこで今回は、需要が高い仕事へ転職するメリットとデメリットについて解説いたします。
需要が高い仕事って?
比較的人件費の安い外国人労働者が入って来たことにより労働者が増え、給与が上がらず失業率は上がるという現象が起きてしまっています。さらに、AIが人間の仕事を侵食し始めています。こうした背景もあり、需要の多い仕事を見つけることは急務なのです。
需要の多い仕事は、業界全体が成長しています。「数年先までのニーズはあるが、その先は分からない」という業種は、将来性があるとは言えません。将来性があるとは、数年先までではなく、数十年先までニーズがある仕事です。
社会的に需要の高まりがあるため、昇給が見込めるうえに失業のリスクを最小限に抑えられます。つまり、「需要の多い仕事=安定した仕事」とも言えます。
需要の多い仕事を見極めるポイントは3つあります。
需要が高い仕事の特徴
●技術系の職種
技術系職は、IT系や電気系、建築系など、さまざまな分野があります。どの分野もニーズがあり、今後も需要が伸びていくことが見込まれます。
市場が拡大し、ますます伸びているので、今後も人材が必要とされます。しかも、技術職には高度なスキルが求められるので、将来性が見込めるでしょう。
技術職はAIを扱う側なので、「AIに取って代わられるのでは?」という心配がありません。将来的に技術系の仕事がなくなる可能性はほぼなく、将来性を考えるなら技術系職はおすすめです。
●社会生活に欠かせない仕事
社会生活に欠かせない仕事はニーズが無くなることはなく、将来的に安定しています。
医療、福祉の分野、あるいは通信、インフラ、公共交通機関、さらに農業や物流、小売業、ライフラインに関わる業種など、人々が日常生活を送るのに欠かすことのできない仕事を担っているため、景気や社会の動向に左右されず需要が見込めます。
例えば医療や福祉の分野では、医師や看護師、介護士などの仕事がこれに当てはまります。
●後継者の少ない必需産業
農林漁業、製造業、建設業など、社会活動に必要な産業には将来性があります。たとえば、農林水産業および林業などの一次産業は、世界的に生産量が伸びています。
しかし、日本国内では今のところそれほど伸びていません。その理由の1つに、産業従事者の高齢化が挙げられます。高齢化が進み後継者探しが急がれているため、今は転職の絶好のタイミングです。
第一次産業は時代が変わっても必要とされますから、需要がなくなることはありません。
需要が高い職種へ転職するメリットとデメリット
需要が高い職種に就くメリット
①市場での優位性が高くなる
需要の多い仕事のほとんどに専門性があります。専門分野への高いスキルと実務経験を積めるので、自分自身の市場での優位性が高くなります。
専門性の高いスキルや知識を身につければ、同業種や関連業種への転職に有利になり、キャリアアップの機会が広がります。
②経済的不安を抱えなくて済む
将来性があるということは、倒産やリストラのリスクが少ないということなので、経済的不安が無くなります。
経済的不安が少ないと、人生設計を立てやすく、仕事へのモチベーションを向上できます。
③安定した収入を稼ぐことができる
人材が不足して需要が高まっている業種や、専門性が高く時代の流れに左右されにくい業種は、比較的収入が安定しています。収入が大幅に増えることは少ないかもしれませんが、その分、大幅に減少することもないのでリスクを減らせます。
いくら仕事の需要が高くても、安定した収入が稼げなければ仕事に対するモチベーションが下がります。社会の変動から影響を受けにくく、安定した収入が得られる仕事にこそ将来性があります。
需要が高い職種に就くデメリット
①市況に影響されやすい分野が多い
需要の多い仕事の中には、国内外の景気の影響を受けやすい業種があります。例えば、インバウンドの売り上げが大きい航空業界、化粧品業界、旅行業界などは将来性があるように感じますが、景気の影響を受け業績が悪化することがあります。
現在は需要があり高収入であっても、景気に左右されやすい業界は業績悪化する時期もあるので、収入が不安定になる可能性があります。
②学び続けなければならない
需要の多い仕事は人手不足に陥っていることが多いので、自然と業務量が多くなります。その中で、専門性が高い業種の場合は知識や情報を常にアップデートしておく必要があります。
業務をこなしながら勉強のための時間を取らなくてはならないので、プライベートや家族のために使う時間を確保するのが難しくなります。
③国際競争力に影響される場合がある
日本の国際競争力が低下し、専門スキルのある人材を確保しようという流れが活発になっています。転職には有利ですが、長期的に貿易収支が悪化し、円安状態が続くと倒産する企業が増えてきます。
国際競争力を高めるために、AIを積極的に導入する企業や業種が増え、リストラされるリスクが高まります。
ただし、より専門的な分野や日本独自の技術が求められる分野は、国際競争力の影響を受けにくいでしょう。
さいごに
昼職への転職を考えているなら、社会のニーズや国内外の流れなど、さまざまな要素を考えて業種を決めましょう。
長期的に仕事が継続でき、社会の需要がどれほどあるかを見極めることが大切ですよ。