産休・育休中に給与は支払われる?給付金や手当について

産休・育休中に給与は支払われる?給付金や手当について

夜卒をしたら昼職に転職をして、ゆくゆくは結婚や出産をしたい!という人生設計をしている女性もいますよね。そのうえで、結婚や妊娠・出産をしても仕事は続けたいと考えている人は少なくありません。

その場合、産休や育休の取得を考えていると思いますが、その期間中に給料が支払われるのか?支払われないなら手当で補填されるのか?子育て中の家計に関わる大切な問題でしょう。

そこで今回は、産休・育休中に給与は支払われるのか?給付金や手当はあるのか?について詳しくご紹介いたします。

産休・育休中の給料の支払いについて

産休・育休中の給料の支払いについて

産休中・育休中は基本的に給料が支払われません

なかには産休中・育休中に給料の何割かを支払う企業や全額支払う企業もありますが、数としてはほんの一握りです。

産休とは
⇒出産予定日の6週間前から出産後8週間まで休業すること。

育休とは
⇒産後休業の翌日(産後57日目)から子どもが1歳になるまで休業することで、最長子どもが2歳になるまで伸ばすことが可能です。産休・育休ともに法律で定められた労働者の権利ではあるものの、その期間内の給料の支払いについて規定はありません。

給料=労働の対価ですので、働いていない期間に給料を支払う企業は稀だといえます。

■雇用保険・健康保険から給料の5~7割が支給される

産休・育休期間中に企業から給料は支払われませんが、給料の5〜7割に相当する給付金や手当金を健康保険や雇用保険から受け取ることができます。

産休・育休それぞれの期間でもらえる手当について、以降で解説します。

産休・育休中に取得できる給付金や手当

産休・育休中に取得できる給付金や手当

●出産手当金

産休中に給料が支払われない女性に対し、出産や生活にかかる費用を援助するための手当金です。

大体いくら貰えるのか?については下記の算出式を参考にしてください。

出産手当金=支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30×2/3×産休で休んだ日数

例えば、「支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額」が30万円で、産休で休んだ日数が98日であった場合、65万3,333円(=30万円÷30×2/3×98日)を出産手当金として受け取ることができます。

勤務先の健康保険に加入している人ならこの手当を貰うことができます。
ただし、下記に該当する人は残念ながら手当をもらうことができません。

  • 加入している健康保険が国民健康保険の場合
    ※国民健康保険組合によっては、支給されるところもある
  • 産休中でも、一日あたりの出産手当金より多い給与(日額)が支払われている場合
  • 出産手当金は、申請してから1〜2ヶ月後に振り込まれます。

●育児休業給付金

出産後も仕事を続ける予定の母親や父親に対し、育児や生活にかかる費用を援助することで、雇用を円滑に継続するための給付金です。

産後休業の翌日(産後57日目)から子どもの1歳の誕生日前日まで、一定の要件を満たす場合は2歳まで、雇用保険から育児休業給付金が支給されます。父親が取得する場合は、出産日の当日から支給されます。

一定の要件とは、下記などを指します。

  • 保育園に入所申し込みをしたが、入所できない場合
  • 子育てを担当する予定の配偶者が病気等、やむをえない事情で養育が困難になった場合
  • 子育てを担当する予定の配偶者が死亡した場合

例えば、0歳10ヶ月で保育園に入れた場合は1歳までしか育児休業給付金は支給されませんが、1歳になっても保育園に入所できなかった場合は最長1歳6ヶ月まで支給されます。

また、母親・父親ともに育休を取得する場合、育児休業給付金の対象期間は、子どもが1歳2ヶ月まで延長できる「パパ・ママ育休プラス」という制度もあります。

育休を取得する本人で、育休に入る前の2年間のうち11日以上働いた月が12ヶ月以上ある人、かつ雇用保険に加入している人であれば給付金をもらうことができます。

ただし、下記に該当する人は育児休業給付金を受け取ることができません。

  • 育休中でも会社から給料が8割以上出ている場合
  • 雇用保険の加入期間が1年未満の場合
  • 育休対象期間中、ひと月の勤務日数が10日を超える場合
    ※10日を超える場合でも、就業時間が80時間以下であれば受け取ることができます

育児休業給付金がはじめにもらえるのは、育休に入ってから3ヶ月後。その後は2ヶ月ごとに申請し、給付されるのが一般的なスケジュールです。振込先に入金されるのは2ヶ月ごとが基本です。

●児童手当(子ども手当)

子どもがいる家庭に対し、育児や生活にかかる費用を援助するための手当です。
子どもが生まれ、現住所の市区町村の役所に申請した人が対象となります。

子ども1人につき、3歳までの間は1ヶ月1万5,000円が支給されます。
※年収が所得制限限度額を超えている場合の支給額は、1ヶ月につき5,000円となります。

申請した翌月から支給されますが、毎月ではなく2月・6月・10月にまとめて支給されます。

例えば、11月に申請した場合、翌年の2月に3万円(12月~1月分)、6月に4万5,000円(2月~5月分)、10月に4万5,000円(6月~9月分)が支給されます。

さいごに

産休・育休中に給与は支払われる?給付金や手当についてまとめ

いかがでしたか?
今回は、産休・育休中に給与は支払われるのか?給付金や手当はあるのか?について詳しくご紹介しました。

これから昼職に転職して、ゆくゆくは産休・育休を取得することを考慮している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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