転職において多くの人が気にすることといえば、転職先への入社日です。内定を得られたとしても、入社日を自由に決めることができるのか不安に思っている人も多いのではないでしょうか?
特に在職中に転職活動をしている人にとっては、現職を直ちに辞めることは簡単ではないですし、スムーズに新しい会社に入社する手続きを進められるかどうか不安に感じるものです。
そこで今回は、転職先の入社日を自分で決めることは可能なのか、入社日や入社時期を調整するにはどのように交渉すれば良いのかについて解説いたします。
そもそも入社日は自由に決められるのか?
結論からいうと、入社日は自分で決めることが可能です。
内定を貰って入社日を決めるまでが転職活動です。入社日の交渉は多くの人が気にするポイントでしょう。
内定をもらったとしても、人によって様々な準備をしなければならず、入社までに必要な期間もそれぞれですよね。
企業側も受け入れ準備があるのはもちろん、転職者自身にも準備が必要なことは理解しています。多くの場合は転職者の希望を尊重してくれます。
■会社から希望日を伝えられることもある
とはいえ、すべての会社で入社日を自由に決められるわけではありません。場合によっては、面接の時点でいつ入社してほしいかを企業から伝えられることもあります。
たとえば、研修の日程が既に決まっているといった理由が該当します。
とはいえあくまでも希望であるため、必ずしも守らなければいけないわけでもありません。面接の際に企業側から質問が来た場合は、しっかり考えたうえで回答しましょう。
面接で入社希望日を聞かれたら?
●曖昧な回答はNG
最終面接の際には、いつから入社できるかを聞かれることが多いです。
入社日が自由に決められる会社は、この段階で入社日について情報を収集することがあります。ここで一番重要なのは曖昧な回答だけはしないようにしましょう。
もしここで、全く分からない等の曖昧な回答をしてしまうと、企業側も入社日を決めるのが難しくなってしまいます。またそのような回答をすることで「この人は入社する気があるのか」と不安な印象を与えてしまいます。
具体的なことが決まっていないとしても、曖昧な回答はしないほうがおすすめです。
●ある程度期間を設けた回答がおすすめ
基本としてはある程度期間を設けるのがおすすめです。
だからといって、具体的な日にちなどは回答する必要はありません。何か月後というような、大まかな期間を回答するだけで十分です。
内定から入社までの期間については後ほど詳しく解説しますが、2〜3か月とすると良いでしょう。そうすることで企業側も比較的応じやすくなり、転職者自身でも様々なことができる時間を確保することができます。
●入社希望日と理由を答えられるようにしておく
企業に提示された入社日に対応できない可能性がある場合は、あらかじめ「最短入社可能日」と「入社希望日」を決めておきましょう。
まずは現職の就業規則や家庭の事情、有給の消化、引継ぎなどスケジュールとそれぞれにかかる時間を整理しておきましょう。
そのうえで最短入社可能日を決め、余裕を持たせた入社希望を設定します。
またその理由も答えられるようにしておくことで、納得してもらいやすくなります。企業側の事情もありますので、面接でしっかりすり合わせておくことをおすすめします。
内定から入社までの期間
<2~3か月が妥当>
退職交渉や引継ぎなどの手続きは2〜3か月くらいかかることが一般的なため、内定から入社までの期間も2〜3か月とするのが妥当です。
また、3か月後とすることは転職先の企業にとっても実は都合が良い可能性もあります。
企業によっては3か月毎の四半期ごとにスケジュールを分けている場合もあり、そのスケジュールに合わせやすくなるというメリットもあります。その間に会社でも迎え入れるための準備をするのです。
<急な募集の場合は1か月以内>
会社側から急募としている場合、一刻でも早くその会社に入社してほしいという願いが込められています。その場合で3か月と回答してしまうと、悪い印象を与えてしまうこともあります。
仮にもし内定を得られたとしても、入社日までの期間はどうしても短くなってしまいます。場合によっては、内定をもらった数日後に入社ということもあり得ます。
<入社日が半年以上先、もしくはできるだけ早く入社したい場合>
入社日は2〜3か月後が妥当とはいったものの、都合よく転職活動が進むとは限りません。
長期スパンでの活動を考えている場合や、少しでも早く就業したい場合には、まずは転職エージェントに相談するのもおすすめです。
それぞれの入社希望タイミングに沿った活動のペースや方法を提案してくれます。
入社日について、企業への事前の根回しや、選考ペースが早い企業の求人の紹介といった対応もしてくれるでしょう。
さいごに
やむを得ない理由でどうしても入社日をずらさなければいけない、という事態になることもあります。
入社日を変更できるかは会社にもよりますが、可能な限り守るようにしましょう。会社としても、その日に入社してくるという強い期待と信用をしているため、その期待を裏切るようなことはなるべく避けましょう。