要件定義はどう作成するの?具体的な流れと用語

要件定義はどう作成するの?具体的な流れと用語

夜卒して昼職への転職をお考えの方のなかには、IT業界を目指している・興味があるという人もいるでしょう。IT系の求人情報で「要件定義」という言葉を目にしたこともあるのではないでしょうか?

要件定義については、別途コラム『要件定義って?基礎知識と制作の流れについて』にて詳しくご紹介していますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

要件定義は分かったけど、どう作成するの?という方のために、今回は要件定義で定義すべきものと用語についてご紹介いたします。

要件定義ですべてが決まる

要件定義ですべてが決まる

要件定義が難しいと言われるのは、プロジェクトを成功させるために要求の細部まで、あるいは運用・保守に至るまでをミスなく決定しなければならないためです。

ITシステムは”要件定義で決まる“と言っても過言ではありません。

要件定義書は、建築で言うところの設計図なのです。
全ての土台となる要件定義書にミスがあれば、システムはもちろんのことユーザーの業務を止めてしまうことになります。逆に、要件定義さえしっかりしていれば、その後の開発が非常にスムーズに進みます。

このことを念頭に、きちんと作成していきましょう。

要件定義書で定義するべきものとは?

要件定義書で定義するべきものとは?

要件定義という工程を深く理解するためには、いくつかの用語について正しく理解する必要があります。

要件定義に関わる重要ワードを見てみましょう。

▼機能要件

システム要件でシステム化の方向性が決まると、システムに必要な機能について検討します。機能要件はシステム開発を通して最低限実現すべき機能です。機能要件はヒアリングなどの形でクライアントに具体的に確認することができます。

また、機能要件の成果物は、後述の非機能要件と合わせて、後続の基本設計フェーズでの重要なインプットとなります。

▼非機能要件

機能要件がシステム開発において必須の機能なのに対して、非機能要件は”機能以外”でユーザーがシステムに求める要件のことです。非機能要件を実現すればするほどクライアントの満足度を上げることができます。

例えばシステム画面の切り替え速度などの性能要件、セキュリティ面、デザイン面の要件があげられます。

非機能要件は必ずしも明確に要望されないため、予算や納期も意識しつつ、クライアントと合意形成を図ることが重要です。

▼サイト要件

サイト要件はWebサイトの要件定義を指します。
ユーザーからのアクセスを目的として作られるWebサイトは、あらかじめ明確にしておくべき項目があります。

例えばターゲット層や利用端末、ブラウザ、OS、SEO対策などです。
目的やコンセプト、どのような機能を実装するか、また予算やスケジュールなども該当します。

▼インフラ要件

システムの環境を支える基盤がインフラです。
インフラ要件では基本設計以降のフェーズのコストを見積もることも重要です。インフラ要件定義書はほぼ非機能要件となります。

▼セキュリティ要件

システムの安全性確保に関する要求がセキュリティ要件です。
情報漏洩やウイルス感染などの被害による社会的・経済的損失を防ぐために重要な項目であり、セキュリティだけはコストを考慮に入れないことも多いです。さまざまな攻撃手法のパターンに対応することが求められます。

さいごに

要件定義はどう作成するの?具体的な流れと用語まとめ

いかがでしたか?
今回は、要件定義で定義すべきものと用語についてご紹介しました。

システム開発を行う上で「どうシステム化するのか」を決めるのが要件定義であり、要件定義書を作成するためにはユーザーの要求をシステムの要件へ変換・細分化することが必要です。

要件定義がいかに重要であるかを理解し、全体的な流れを把握しながら下流工程を経験することで、より早く要件定義などの上流工程へ辿り着けますよ。

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