転職活動をするなかで、面接だけではなく一般常識の筆記試験を設けている企業もあります。
なぜ、転職して仕事をするために一般常識の筆記試験を受ける必要があるのでしょうか?新卒の就職なら納得できる部分もありますが、中途採用なのだから経験とスキルを見極める試験をするべきじゃないか?と感じる方もいるでしょう。
多くの業界と職種において、ビジネス用語は使っても一般常識問題に出題されるような内容は職務上はほぼ使いません。
つまり『物差し』なのです。
転職者はたくさんいますが、企業の採用枠数は限られています。当然、企業によって応募者数には差が生じますが、何重にもふるいに掛けてできる限り求める人物像に合う人を採用しようとするため、一般常識問題が欠かせない仕組みとなっている企業もあるのです。
そこで今回は、転職時の筆記試験で出題される一般常識問題について詳しくご紹介いたします。
転職時の一般常識テストとは
転職時の一般常識は筆記試験で出題のほか、面接と同日に実施するというのが一般的ですが、オンライン試験や郵送で書類選考の時に受けることを要求されるケースもあります。
一般常識を入社試験に採用する理由としては、社会人として必要である為、適性診断、文章力や数的処理能力、時事問題などの基礎学力や知識を客観的に測る意図で行われます。
ただし、全ての企業で実施されているわけではなく、会社単位で対応は異なっており、適性検査だけを導入しているケースもあります。(上場企業や人数が多い企業ほど受けさせる傾向はあります)
転職時の一般常識テストは、小学校~高校で習った国語・数学・英語・社会・理科の5科目とビジネスマナー、時事問題から出題されています。
一般常識と言うほどなので、広く実施され、すでに過去問題の本やスマホアプリなどが数多くリリースされているので、傾向を把握しながら過去問による対策が可能です。
筆記試験科目と出題範囲
社会人としての価値が問われる一般常識として、大きくは5つの教科(国語、数学、英語、社会、理科)とビジネスマナーや時事問題など幅広い知識と教養が求められてきます。
▼国語
国語の問題は、ことわざ、漢字の読み方、漢字書き取り、四字熟語、多義語、反対語、同意語、敬語、熟語、同音異義語、慣用句、有名作家の作品と作者の名前などが出題範囲となります。
ポイントとして、普段は使わない漢字や意識していない知識などが多く出題される傾向があります。過去問題を繰り返し、勉強すれば簡単に覚えられる分野なので繰り返しながら覚えていきましょう。
多義語は文脈から意味合いをしっかり察知していく必要があります。分からない時は必ず意味を調べながら復習するといいでしょう。
<例題>
理論だけを詳しく知っていても実際には役に立たないことを意味する『ことわざ』として正しいのは次のうちどれ?
1.机上の空論
2.畳の上の水練
3.諸悪の根源
答え:2
▼数学(算数)
数学の問題例は、旅人算、流水算、鶴亀算、損益、濃度、数量、比例、等分、組み合わせ、命題、因数分解、分数などが出題範囲となります。
企業によって出題範囲は異なりますが、基本的に小中高レベルの問題が出題される傾向にあります。大学で学んだ専門的な範囲までは対象になっていないことが多く、数学的な思考力、問題解決力があるとスムーズに解ける問題が中心です。
▼理科
学校教育である理科の問題は、物理、化学、生物、地学といった項目から出題されています。
小学校と中学校の中心で勉強する昆虫、植物、動物といった生物の環境に触れた問題の出題率が高い傾向があり、習った範囲は復習するなりしておさえておきましょう。
▼社会
社会の問題は地理、歴史、経済、政治、法律、国と首都、都道府県庁の所在地などから出題される傾向があります。
経済や政治は社会の領域に所属していますので、ルールやマナーといった社会システム、人間の生活と密着する経済活動の問題も増えてきています。
<例題>
日本の歴代総理大臣の中で、在任期間最長として知られる総理大臣は次のうち誰?
1.佐藤 栄作
2.伊藤 博文
3.安倍 晋三
答え:3
▼英語
英語は熟語、ことわざ、発音、アクセント、熟語、慣用句、英会話、文法などから出題されます。試験は中学レベルの英語が出題される傾向があり、日常会話で使う単語や文法を抑えておくことがおすすめです。
熟語やことわざの問題から出題される企業も多いので、問題集で一度自分の実力を確認しておきましょう。
<例題>
「5W1H」について正しい単語のグループは次のうちどれ?
1.When,Where,Who,What,Why,How
2.When,Where,Who,What,Why,Hot
3.When,Where,Who,Want,Why,How
答え:1
▼ビジネスマナー
ビジネスマナーの問題は、ルール、身だしなみ、服装や話し方、接客マナー、他社訪問のマナー、電話マナーなどが出題される項目となっています。
転職する時は言葉遣いが重要になってきます。ビジネスは受け答えする時が非常に多いので、丁寧な言葉遣いや言葉の使い分けは社会人としての基礎は覚えておきましょう。
▼時事
業界と関係性が時事問題から出題される傾向があり、日本国、自治体、化学、医療、生き物などが出題範囲としてあげられます。
時事の問題は、常に世間に目を向けて情報収集しているのかを見ています。一般常識として問われる時事問題は、企業で働く上で知っておいてもらいたい情報が出題されるケースがあります。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、転職時の筆記試験で出題される一般常識問題について詳しくご紹介しました。
技術・研究・開発など、専門性が高い分野を中心に、専門知識を見極めるための採用試験を受ける必要がある企業も存在します。
そのような場合は過去問が販売されていないので、傾向と対策をするためにも、リスタートジョブのエージェントまでお気軽にご相談ください。