近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)化のためにITシステムを導入する企業が増えており、同時にITエンジニアの需要も増加し続けています。
そうした流れから、ITエンジニア職への転職を考える方も年々増加しており、筆者の周りでも異業種からの転職を果たした友人がいるほどです。何度か相談を受けましたが、志望動機の書き方にはかなり苦戦していた様子でした。
そこで今回は、ITエンジニアの志望動機の書き方についてご紹介いたします。
なお、ITエンジニアの職種や仕事内容については、別途コラム『ITエンジニアとは?詳しい職種と仕事内容について』にてご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
ITエンジニアの志望動機の作り方
▼未経験者・微経験者の場合
未経験者や微経験者の場合、熱意や学び続ける意欲は前提条件として、自身の今までのキャリアとこれから歩みたいキャリアのストーリーを具体的に伝えることで、選考通過のチャンスを高めることができるでしょう。
微経験者の方で、異業界・異職種からITエンジニアを目指す場合、なぜ異業種・異職種からITエンジニアへの転向を志望しているのか、自身のキャリアや経験を踏まえながら伝えましょう。
自身の今までのキャリアや経験から、何がきっかけでITエンジニアを志望しようと思ったのか、ITエンジニアになってどのような社会貢献をしたいのか、さらに応募先の企業でどのような事業に貢献していきたいのかを述べることで、一貫性のある志望動機になるでしょう。
▼経験者の場合
志望動機を作る際は、前職・現職で担当した業務とその成果を踏まえて、応募先の企業でどのようなことに貢献できるのか、どのような事業に携わり、何を成し遂げたいのか具体的に述べましょう。
経験者採用となると、企業は”即戦力となる人材”を求めているため、入社後にどのような形で事業に貢献できるのか具体的に伝えることが重要です。
企業のミッション・ビジョン・バリュー、求人の募集要項に合わせて入社後に提供できる価値と携わりたい事業、叶えたいキャリアを具体的に伝えるのが経験者の志望動機のコツです。
ITエンジニアの志望動機に書くべきポイント5つ
1.ITエンジニアを志望する理由
ITエンジニアを志望する理由は、自身の今までのキャリアからITエンジニアに魅力を感じた理由、ITエンジニアになってどのような社会貢献をしていきたいのか伝えましょう。
特に未経験採用の場合は、志望動機がポテンシャルを見極める要素のひとつになります。エンジニアになる決意から学習意欲や熱意が伝わるよう、具体的な理由を説明しましょう。
2.その企業を選んだ理由
応募先の企業を選んだ理由も重要なポイントです。応募先の会社案内や求人の募集要項で情報収集し、自身のキャリアや経験と掛け合わせてアウトプットしましょう。
また、「スキルアップができそうだから」などといった一般的な理由だけではなく、その企業独自の強みを志望動機に結びつけることが大切です。
3.自己PR
企業に対してどのような価値提供ができるのか具体的に示すことで、企業側も入社後どのように貢献してくれるのかイメージしやすくなるでしょう。
技術力や学習意欲だけでなく、コミュニケーション能力や実行力などもアピールすることで、候補者との差別化を図り、求職者としての魅力をアピールできるでしょう。
自身のITエンジニアとしての技術力や学習意欲、コミュニケーション能力、実行力などのアピールポイントをしっかり伝え、入社後の成果を具体的に示しましょう。
4.入社後に戦力となれるスキル
志望動機には、入社後に即戦力として活躍できるスキルも盛り込みましょう。
実際の行動を通じてスキルの習得に取り組んでいると示すことで、採用担当者に「成長意欲があり、貢献できる人材」という印象を与えることができます。
例えば、日々の学習や実践について具体的な事例を示すのが効果的です。「JavaやC言語の学習を日々継続しており、自主制作のアプリケーションを開発しました」といった具体的な実績を伝えることで、自身のスキルと成長意欲を証明できます。
中途採用においては即戦力への期待が高いため、自身のスキルや経験、学び続ける姿勢を強調し、入社後すぐに貢献できる意欲的な志望動機を伝えましょう。
5.入社後に目指したいキャリアビジョン
志望動機は、入社後のキャリアビジョンを具体的に示すことが重要です。企業は求職者に長期的な活躍を期待しており、将来の展望や計画などのキャリアを把握することで適切な候補者を選定しています。
特に、IT・Web業界は技術の進化が速く、キャリアの志向性が変化しやすいため、具体的なキャリアプランが問われます。
応募企業に入社後どのようなエンジニアに成長し、会社にどのような貢献をするかを明確に伝えましょう。ビジョンを持ち、実現可能な計画を示すことで、将来性に対する真剣さをアピールできます。
また、どのような成果を上げたいか、どのようなプロジェクトに参加し、どのようなスキルを磨いていきたいかも述べることが重要です。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、ITエンジニアの志望動機の書き方について詳しくご紹介しました。
志望動機として、給与や福利厚生を挙げることは避けるべきです。
企業は、熱意をもって仕事に取り組み、長期的に貢献してくれる人材を求めています。待遇や給与に焦点を当てていると、「より福利厚生が充実している企業が見つかったらすぐに退職するのではないか」と不信感を抱かせる可能性があるので注意しましょう。