
就活や転職の面接で、「30秒で自己PRをしてください」と面接官に促されることがあります。限られた時間でどうすれば自分の魅力を最大限に伝えられるのか、30秒って短いようで長い・・・など、悩んでしまう方も少なくありません。
選考を突破するには、30秒で効果的に自己PRを伝え、面接官に「もっと話を聞きたい!」と思わせるテクニックが必要です。
そこで今回は、面接官が「30秒で自己PR」を指示する理由とおさえるべき5つのコツについて詳しくご紹介いたします。
面接官が「30秒で自己PR」を指示する理由とは?
面接官から「30秒で自己PRをしてください」と時間を指定されると、「どうして30秒?」「30秒で何を伝えればいい?」と疑問に思う方もいますよね。
この『30秒』という制限時間には、面接官側の明確な意図が込められています。『30秒の自己PR』に込められた面接官の狙いについてみてみましょう。
▼要点を簡潔にまとめる力を見るため
面接官が30秒という短時間での自己PRを求める意図は、限られた時間内で「何を伝えるか」を取捨選択できるかを見極めるためです。これは、ビジネスの現場でも重視される『情報の整理力』や『要点を押さえた説明力』を判断するためのテストと言えます。
限られた時間で無駄なく自分の魅力を伝えるためには、事前に構成を考え、自分の強みを的確に把握しておく必要があります。この力があるかどうかは、自己PRの内容以上に評価される場合があります。
▼話の構成力・論理性を確認するため
面接官は、30秒という短い時間の中で、あなたの話の順序や内容に一貫性があるかを確認しています。結論から入り、具体的な根拠やエピソードを提示し、最後にそれが強みとしてどう活かせるかをアピールするといった論理的な構成力は、実際の業務でも求められる重要なスキルです。
たとえ内容が素晴らしくても、構成がバラバラで聞き取りにくいと、あなたの話の意図が正しく伝わらず、論理的思考力がないと判断されて評価は下がってしまいます。つまり、「何を伝えるか」だけでなく『どう伝えるか』も、評価対象になっているのです。
▼時間管理能力・緊張下での対応力を判断するため
面接は、緊張感のある場です。その中で「30秒以内に話してください」と言われると、プレッシャーを感じるのは当然です。面接官は、そんな状況でも冷静に話しきれるか、時間を意識しながら臨機応変に対応できるかを見ています。
これは、社会人として必要な『時間管理能力』や『ストレス耐性』を見るためでもあります。想定外の指示にも落ち着いて対応できる姿勢を見せることができれば、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
30秒の自己PRでおさえるべきコツ5つ
1.伝えたい強みは1つに絞る
自己PRで複数の強みを伝えようとすると、話が散らかってしまい、結局何をアピールしたいのか伝わりづらくなります。
30秒という短い時間だからこそ、「この強みを伝えたい」という1点に絞ることが大切です。1つの強みに集中して話すことで、説得力や印象が格段に高まります。
2.冒頭に「強み(結論)」をはっきり伝える
限られた時間で自分の魅力を伝えるには、冒頭のインパクトが重要です。「私の強みは○○です」と最初に結論から入ることで、聞き手の注意を引き、話の軸が明確になります。
3.エピソードは簡潔かつ具体的に
自己PRに説得力を持たせるためにはエピソードが不可欠ですが、30秒で話す場合は内容を取捨選択する必要があります。 「何をしたか」「どう工夫したか」「どんな成果が出たか」に絞って、要点だけを具体的に伝えましょう。
数字や具体的な行動を含めると、より印象に残りやすくなります。
4.入社後どう活かすかまで触れる
自己PRは、強みやエピソードだけで終わらせるのではなく、「この強みを入社後どう活かしたいか」まで言及して締めることで、企業への志望度や仕事への意欲を伝えることができます。
「この強み・経験を活かして、御社に貢献したいと考えています」といった一文を入れるだけで、あなたの強みが企業にとってどう価値があるのかが明確になり、入社後の活躍を具体的にイメージしてもらえるため、自己PRの完成度がぐっと上がります。
5.話すスピードと時間配分を意識する
せっかく自己PRの内容を整理しても、早口だったり間延びしたりすると、相手に伝わりにくくなってしまいます。面接官にあなたの話がスムーズに伝わるよう、練習の際は話すスピードと時間配分をしっかり意識しましょう。
そのため、ストップウォッチなどを活用し、30秒を計りながら読み上げ、適度なスピード、聞き取りやすい滑舌、そして効果的な間の取り方を調整すると良いでしょう。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、面接官が「30秒で自己PR」を指示する理由とおさえるべき5つのコツについてご紹介しました。
『結論から話す』という方法は、PREP法(Point:結論 → Reason:理由 → Example:具体例 → Point:再度結論)の最初のPoint(結論)にあたります。PREP法を意識して話を組み立てましょう。
おおよそですが、Point:結論(約5秒) → Reason:理由(約5秒) → Example:具体例(約15秒) → Point:再度結論(約5秒)といった時間配分を意識すると、時間内でも自然な流れで、かつ説得力のある自己PRができるようになりますよ。