
昼職への転職を考えたとき、待遇や給料だけでなく「企業の規模」で選択する方もいるでしょう。大企業より中小企業の方がいいな~とか、ざっくりとでも思い浮かべることもあるのではないでしょうか。
なかでも、ベンチャー企業は新しいことに挑戦できるというイメージがありますが、実態について求人情報からでは分からない部分も多くあります。
ベンチャー企業への転職を検討する場合、「実際、裁量はどのくらい持てるんだろう」「待遇面や収入面は?」「自分は向いてるのかな・・・」など、心配になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ベンチャー企業の詳細と働くメリットとデメリットについて詳しく解説いたします。
ベンチャー企業とは
 
前提として、「ベンチャー企業」の正式な定義は存在しません。
英語ではベンチャー(Venture)が「冒険・投機」という意味がありますが、日本で使われているベンチャー企業とは、一般的には新しい視点や独自の能力・技術で革新的なサービスを提供する、設立数年ほどの若い企業を指すことが多いです。
「ベンチャー企業=小規模」とイメージする人も多いかもしれませんが、なかには知名度・実績ともに十分な成果を上げている「メガベンチャー」も存在します。
▼スタートアップ企業との違い
ベンチャー企業に似た言葉としてよく使われるのが「スタートアップ企業」です。
スタートアップ企業とは、革新的な技術やアイデアを取り入れながら、新しいビジネスモデルを開発する企業のことです。
ベンチャー企業とスタートアップ企業は混同されがちですが、一般的にはビジネスモデルと成長目標のスピード感に違いがあります。
ベンチャー企業は、既存のビジネスモデルをベースに、独自性のある技術やアイデアを用いて事業を展開していく企業で、必ずしも株式上場や事業売却を目的としているわけではありません。
それに対しスタートアップ企業は、まったく新しいビジネスモデルを構築して、早期の株式上場や事業売却を目指します。
新しいビジネスモデルを探求するという意味ではベンチャー企業とも似ており、スタートアップ企業をベンチャー企業の一部と考える場合もあります。
なお、ベンチャー企業もスタートアップ企業も、従業員数や設立年数について明確な定義はありません。
▼中小企業との違い
一般的に、中小企業とは「中小企業基本法」により定義された中小規模の企業を指します。
対象となる企業規模は、資本金と従業員数の観点で定められており、製造業、サービス業などの業種分類ごとに異なります。
ベンチャー企業であっても、中小企業基本法の基準に合致すれば、中小企業に該当します。
▼大企業との違い
大企業は中小企業よりも規模の大きい企業のことを指します。中小企業の基準(資本金や従業員数)を超える企業は、大企業に分類されると考えましょう。
大企業は中小企業と同様、企業の規模を表した言葉にすぎないため、上場の有無は関係ありません。そのため、ベンチャー企業であっても中小企業基本法の基準を超えれば、大企業に該当します。
一般的に中小企業の枠組みを超えたベンチャー企業のことを「メガベンチャー」と呼びます。
ベンチャー企業で働くメリット・デメリット
 
▷▶ベンチャー企業で働くメリット
新しいことにチャレンジし続けられる環境が挙げられます。
基本的にベンチャー企業は、新しいことに積極的に挑戦していく風土であることが多いです。社員一人ひとりに任される裁量が大きく、スピード感を持ってスキルアップできるでしょう。
また、社員間のコミュニケーションが活発で、周囲との意思疎通がとりやすい点もメリットです。経営層との距離も近いため、意思決定のスピードが速く、自分も企業の経営に携わっているという実感を持って働くことができるでしょう。
▷▶ベンチャー企業で働くデメリット
業績が安定していない場合があることが挙げられます。
一方で事業や組織を一緒に作っていくフェーズに携われるからこそ、自分が会社を作っている、大きくしていることが実感できるので、そういった手ごたえが欲しい方、環境に魅力を感じる人にはメリットになりえるでしょう。
 また、一人ひとりの裁量が大きい分、担当外の業務も任されたり、抱える業務が多く、業務過多になることもあります。
ただ新しいことにチャレンジしたり、自分の可能性を広げたい人には向いているかもしれません。
さいごに
 
いかがでしたか?
今回は、ベンチャー企業の詳細と働くメリット・デメリットについて詳しく解説いたしました。
 ベンチャー企業は、企業ごとに組織の仕組みやその整備状況が大きく異なる傾向があります。
ご紹介したメリット・デメリットはベンチャー企業によくみられるものですが、企業によっては当てはまらないこともあるので注意しましょう。
 また、メリットとデメリットは表裏一体です。
個人の価値観によってはメリットで挙げている項目をデメリットと、デメリットをメリットと感じる可能性もあります。どれもベンチャー企業の特徴だと考え、自分にとってはどうかを基準に判断してくださいね。

 
 