昼職の就職・転職サイトや求人情報誌に、必ずといっていいほど掲載されている「雇用形態」。これによってお給料や待遇、働き方などが大きく変わることをご存知ですか？
ここでは、雇用形態の種類や、それぞれのメリット・デメリットを具体的に紹介します。

雇用形態とは

雇用形態とは、従業員と会社とが結ぶ雇用契約の種類

雇用形態とは、従業員と会社とが結ぶ雇用契約の種類を指します。主に「正社員」「派遣社員」「契約社員」「パート・アルバイト」の4つ。それぞれに給与、福利厚生、勤務時間、契約期間などの設定が異なるため、自分のキャリアプランやライフスタイルに合った働き方を選択することが重要です。

余談ですが、キャバクラやクラブなど夜職の雇用形態は「個人事業主」「パート・アルバイト」の2つで、給与が歩合制か時給制かで異なります。

正社員と正社員以外で分けられる

一般的に正社員は「正規雇用」、それ以外は「非正規雇用」と区別されます。これは正社員との違いを明確にするために使用されるもので、法律で定められたものではありません。ライフスタイルの多様化、働き方の自由化により、非正規雇用者数は年々増加傾向にあります。

■正規雇用
長期的な雇用契約により、フルタイムで働く雇用形態

■非正規雇用
一定期間のみの雇用契約により、正社員より短い時間で働く雇用形態

正社員について詳しく

正社員とは

定年までの長期契約を前提に企業から直接雇用される社員のこと。労働時間は基本的にフルタイムですが、昨今では1週間の所定労働時間が短い「短時間正社員」という新しい働き方を導入する企業も増えています。社会保険の完備、厚生年金への加入、ボーナスや交通費の支給、定年退職時の退職金支給など福利厚生や待遇が充実。また社会的信用もあり、クレジットカードやローンの審査に通りやすいという強みもあります。

安定を求める方、仕事にやりがいを求めている方、キャリアアップして出世したいという方におすすめの雇用形態です。

正社員のメリット

• 期間の定めがないので、定年まで働ける
• 収入が安定している
• 有給休暇がある
• 福利厚生が充実
• 昇給や賞与がある
• 社会的な信用が大きい
• 退職金がある
• 労働組合への加入確立が高い
• 転職の際に履歴書に書きやすい

正社員のデメリット

• 残業がある
• 休日出勤がある
• 長期休暇をとりづらい
• 転勤や部署移動
• 責任が大きい

派遣社員について詳しく

派遣社員とは

人材派遣会社と労働契約を結び、企業に派遣されて勤務する社員のこと。派遣労働者。派遣会社に登録し、仕事を紹介してもらう「登録型派遣」や「紹介予定派遣」が一般的で、原則として契約期間に定めがあり、同一企業で3年以上勤務できません。しかし、昨今では派遣会社と労働者が無期限の雇用契約を結び、派遣先で就業するという「無期雇用派遣」という新しい働き方もあります。

働き方を自由に選べたり、効率よく稼げるのが魅力で、正社員として働くまでのつなぎ、ライフスタイルを重視したいという方におすすめのにおすすめの雇用形態です。

派遣社員のメリット

• 残業がない仕事が選べる
• 転勤がない仕事が選べる
• 未経験の仕事にも挑戦できる
• 派遣会社の福利厚生が利用できる
• 上司や同僚などに関する悩みを派遣会社に相談できる
• パートやアルバイトに比べて給与が高い
• 人間関係に縛られない

派遣社員のデメリット

• 同じ職場での勤務は3年以内
• 時給制のため収入が安定しない
• 昇給やボーナスが期待できない
• 交通費の支給がない
• 正社員と同様の福利厚生を受けられない
• 正社員に比べて、社会的信用が低い

契約社員について詳しく

雇用契約で雇用期間が決められている社員のこと。労働基準法により最長3年間が原則ですが、専門的知識を持つスペシャリストと60歳以上の場合の契約期間は最長5年間までです。個別で勤務時間の設定ができ、条件次第では他の企業で働くこと（二重契約）も可能。

様々な職場で経験を積みたい、プライベートタイムと仕事を両立したいなど、仕事に柔軟性を求める方におすすめの雇用形態です。

契約社員のメリット

• 雇用者との話し合いで労働条件が決められる
• 経験やスキルが活かされやすい
• 1つの職場に縛られない
• 人間関係に縛られない
• 正社員より責任が軽い
• 臨機応変に働ける

契約社員のデメリット

• 3年を超えた労働契約ができない
• 昇給やボーナスが期待できない
• 退職金がないケースが多い
• 正社員と同様の福利厚生を受けられない
• 正社員に比べて、社会的信用が低い

パート・アルバイトとは

時間を限定して働くパートタイム労働者（短時間労働者）のこと。ちなみにパートとアルバイトは呼称こそ違いますが、区別の定義はなく、勤務時間や働く人によって使い分けられることが多いです。

育児中や介護中の人、または同世帯に収入を得ている人がいて補助的に働きたい人や、短期間で働きたい方におすすめの雇用形態です。

パート・アルバイトのメリット

• 勤務時間や勤務日が選べる
• 求人情報が豊富
• 採用率が高い
• かけもち・Wワークしやすい
• 正社員より責任が軽い
• 辞めやすい

パート・アルバイトのデメリット

• 時給制のため収入が安定しない
• 給与が安い
• 賞与やボーナスが期待できない
• シフト制の勤務の場合、働きたい日に働けないことがある
• 仕事が限定される

雇用形態を比較して自分に合う働き方を選びましょう

正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイト、それぞれにメリットとデメリットがあります。雇用形態の違いは、生活に大きな影響を及ぼすもの。しっかりと比較して、自分の将来設計やライフスタイルに合う働き方を選ぶことが重要です。