ナイトワークを辞めて一般職に就職しようかな?そろそろ昼職に転職しようかな?と考えて、さまざまな求人・就職サイトを見てみると『福利厚生あり』や『充実の福利厚生!』などの言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか?でもこの福利厚生って一体何なの?なんて疑問に思っている方も少なくないでしょう。
なんとなく良いことなのは分かるけど、詳しいことはあまり分からない・・・という方のために、今回はこの福利厚生についてご説明していきます。
福利厚生とは
従業員の満足度にも関係性が深いとされる福利厚生ですが、一体どのようなものなのでしょうか?
福利厚生とは、企業が従業員に対して通常の賃金・給与にプラスして支給する非金銭報酬である。
※ウィキペディアより
つまり福利厚生とは、企業が従業員に提供する「給料以外の報酬、サービス」の総称です。役割は主に以下の2つとなります。
- 従業員やその家族が健康で安定したより良い生活を送れるようにすること
- 従業員が働きやすい労働環境を整備し、一人ひとりのもつ能力を存分に発揮してもらうこと
福利厚生には「従業員の経済的支援」を目的とする側面と「従業員のモチベーションを高めること」を目的とする側面があるのです。
福利厚生の種類と内容
福利厚生の種類は大きく分けて2つに分類されます。
まずはそれぞれの違いについてご紹介します。
①法定福利厚生
法定福利厚生とは、法律で義務付けられた福利厚生のことです。
これはどの企業にも設けられている最低限の福利厚生制度で、法定福利厚生がない場合は法律違反となります。では一体どんな種類があるのでしょうか?法定福利厚生に定められている内容は以下の6種類です。
雇用保険料 | 企業負担2/3、従業員負担1/3 |
健康保険料 | 企業と従業員で折半 |
介護保険料 | 企業と従業員で折半 |
厚生年金保険料 | 企業と従業員で折半 |
労災保険料 | 企業負担のみ |
子ども・子育て拠出金 | 企業負担のみ |
※2020年11月現在
また、障碍者雇用納付金、労働基準法に基づく災害補償の費用を企業が負担することも、法定福利厚生に含まれます。
②法定外福利厚生
法定外福利厚生とは、企業が自由に設けることができる福利厚生のことです。
種類は企業によって多種多様で、どのような制度を設けるかは企業の自由となります。福利厚生の目的が、どのような形であれ従業員の経済的支援とモチベーションを高めることなのです。そのため、ユニークな法定外福利厚生を導入し、注目される企業も少なくありません。
法定外福利厚生を充実させることで他社との差別化になり、従業員の満足度の向上や定着率の増加が期待できる要素となります。「充実の福利厚生!」と謳う企業の場合、この法定外福利厚生が豊富であると言えるでしょう。
<よくある法定外福利厚生の種類>
一般的に福利厚生の導入・充実という際の「福利厚生」は、以下のような法定外福利厚生のことを指します。
住宅 | ・借り上げ社宅の提供 ・寮の提供 ・住宅手当(家賃補助) など |
健康・医療 | ・人間ドック ・カウンセラーの配属 ・仮眠室の設置 など |
慶弔・災害 | ・結婚祝い金 ・従業員または配偶者の出産祝い金 ・従業員や家族の弔慰金 ・災害見舞金 ・遺族年金 など |
育児・介護 | ・短時間勤務制度 ・男性従業員の育児休暇の充実 ・託児・保育施設の設置 ・ベビーシッター料の補助 など |
自己啓発 | ・eラーニングや通信教育の提供や補助 ・資格取得支援・受講料補助 ・講座やセミナー参加費の補助 など |
業務・職場環境 | ・オフィス内食堂やカフェの設置 ・個別スペースの設置 ・スキルアップ研修の実施 ・在宅勤務・テレワークの導入 など |
休暇 | ・法定日数以上の有給休暇 ・リフレッシュ休暇 ・アニバーサリー休暇(誕生日など) ・生理休暇 など |
文化・体育・レクリエーション | ・スポーツ部活動や文化サークル活動の補助金 ・ランチや飲み会の費用補助 ・イベント開催日の補助 ・社員旅行 など |
財産形成 | ・財形貯蓄制度 ・社内預金制度 など |
その他 | ・食事補助など |
企業理念、企業規模、事業や業務スタイルなどに合わせて、企業によりさまざまな種類があります。また、休暇の費用負担はありませんが、数百円~数万円などの費用がかかることがほとんどです。例えば、社員旅行は毎月の給与から数千円を引いて積立金とする(足りない旅費を会社が負担する)ケースが多いでしょう。もちろん企業によっては従業員の費用負担無しで提供していることもありますが、よっぽどの大手企業でもなければ有料であると考えた方が良いです。
まとめ
福利厚生の種類と内容についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
家賃補助が欲しい、食堂や昼食補助があったらいいな・・・など人により希望はさまざまです。「祝日がない月は独自の休日を作る」など企業によっては魅力的な制度やユニークな制度を導入していますので、こうした制度から企業を見てみるのも、ひとつの手段かもしれませんよ。あなたのより良い転職・就職に、ぜひ参考にしてくださいね。