機械エンジニアは専門性の高い職業であり、機械に関する豊富な知識と経験、高度な技術力が求められます。例えば、自動車関連のエンジニアを目指す場合は電子回路の設計や開発、カーナビやオーディオ、エアコン機器の操作パネルといった車載機器に関する知識を必要とされます。
また、使用する素材や強度などの法規に関する知識も求められます。目指す分野における幅広い知識を習得しなければ、機械エンジニアとしてその分野で技術力を発揮することはできません。
そこで今回は、機械エンジニアに必要なスキルとおすすめの資格についてご紹介いたします。
機械エンジニアの仕事内容や業種については、別途コラム『将来有望!?女性も多く転職する機械エンジニアの仕事内容とは』にて解説しています。少しでも興味のある方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。
機械エンジニアに必要なスキル
機械系エンジニアは、担当する業種や携わる工程によって求められるスキルが異なります。
ここでは、すべての機械系エンジニアに共通して必要なスキルをご紹介いたします。
▼プロとしての知識・経験
機械全般についての知識、およびさまざまな機械をさわってきた経験は必須です。機械の基本的な構造や必要な部品、各業界の機械に求められる性能など、一通りの質問に答えられるだけの知識を身につけておきましょう。
▼高い技術力
実際に手を動かして機械を作り、保守・管理します。故障のない機械を作るためにも、万が一のトラブルに速やかに対応するためにも、高い技術力は欠かせません。
▼法規・規制の知識
作った機械を世に出すには、クリアしなければならない基準が多数存在します。こうした法規や規制の中でものづくりをするノウハウを持つことも、機械系エンジニアに求められる要件のひとつです。
▼ソフトウェアの知識
IoTの進化で、家電にAIが搭載されるなど、機械とインターネットがつながるようになりました。機械に組み込むソフトウェアについての知識は、今後の機械系エンジニアが身につけておくと役に立つスキルだといえます。
▼コミュニケーションスキル
製品を開発するにあたっては、さまざまな職種でプロジェクトチームを組むことが一般的です。営業やマーケティングなど、関係する職種のスタッフと円滑に連携するためのコミュニケーションスキルが必要です。
▼マネジメント能力
開発プロジェクトでは、機械系エンジニアが指揮をとるシーンも多くあります。予算やニーズに沿って最適な人材配置を決定し、業務を牽引していくマネジメント能力も必須といえます。
機械エンジニアにおすすめの資格
機械系エンジニアとして転職する際、下記の資格を持っていると技術力を客観的に証明でき、評価されやすくなります。機械系エンジニアにおすすめの資格を3つご紹介します。
▼機械設計技術者試験
一般社団法人日本機械設計工業会が実施している試験で、機械設計の技術レベルを認定するものです。1~3級まであり、3級が最も簡単で新人技術者や学生向きです。
▼技術士
国家資格のひとつで、科学技術に関する高度な知識と応用能力、および技術者倫理を備えた有能な技術者であることを証明するものです。難度は高いですが、有資格者にとっては大きな強みとなります。
▼CAD利用技術者試験
CAD(Computer Aided Design)は、製図や作図で使う技術です。機械系エンジニアは、設計や改造でCADを使うことがあるため、CAD利用技術者試験に合格しておくと転職に有利に働きます。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、機械エンジニアに必要なスキルとおすすめの資格についてご紹介しました。
機械系エンジニアは、医療機器分野、および技術力に定評がある自動車ブランド、工場設備など、国内外から評価されている領域を中心にニーズが高まっている職種です。
今後も機械系エンジニアの求人は増加する見込みで、将来性は十分にあるといえます。
機械系エンジニアの面白さは、自分の手で世の中に送り出した製品が世の中のさまざまな分野で使われることです。日常生活で目にするものも多く、自分の手掛けた仕事が世の中に役立っているという実感と満足感を得ることができるのは、機械系エンジニアの醍醐味といえるでしょう。