
「この人は慎重で、物事を正確に分析してから行動するな」と感じることはありませんか?
ソーシャルスタイル理論では、そのような人をアナリティカルタイプと呼びます。アナリティカルタイプは、データや事実に基づいて判断し、計画的かつ正確に物事を進めることが得意な存在です。
※ソーシャルスタイル理論については、別途コラム『ソーシャルスタイル理論って?より良いコミュニケーション方法とは』をご参照ください。
今回は、アナリティカルタイプの人の特徴と向いてる仕事について詳しくご紹介いたします。
アナリティカルタイプの性格の特徴

アナリティカルタイプとは、論理的で慎重に考えながら判断するタイプです。
正確性や根拠を重視し、データや事実に基づいて行動するため、周囲からは信頼できる冷静な印象を与えます。
結果を重視する一方で、プロセスや手順を丁寧に整えることにも力を入れ、チームに安定感や精度の高い判断をもたらす役割を果たします。
▼アナリティカルタイプの長所
- 高い論理性と分析力
- 正確性と慎重な意思決定
- リスク管理と計画性
特に、データや正確性が成果に直結する業務、リスク回避や計画的な進行が重要な環境では、アナリティカルタイプの強みが最大限に発揮されます。
例えば、経営戦略の立案、品質管理、財務分析、システム開発など、「正確で論理的な判断」が成果の鍵となる場面で、彼らの存在が組織やチームに安定感と信頼をもたらします。
また、アナリティカルタイプの強みは、チームの意思決定を裏付ける論拠や精度を提供する点にもあります。
そのため、複雑なプロジェクトや、多様なステークホルダーが関わる現場では、自然と信頼される中心的存在として欠かせない役割を担うことが多いです。
▼アナリティカルタイプの短所
- 判断や行動が遅れがち
- 柔軟性に欠けることがある
- 過剰な慎重さが足かせになる
正確性や分析力は大きな強みですが、その反面、即断や柔軟性が求められる場面では行動が遅れがちです。
アナリティカルタイプがリーダーの場合は、周囲の意見や状況を取り入れつつ、適切なタイミングで意思決定することで、チーム全体のバランスを取ることができます。
弱みを理解し、必要な場面ではスピード感や柔軟性を意識することで、アナリティカルタイプはさらに強い信頼と成果を両立できるリーダーとなります。
アナリティカルタイプの人に向いてる仕事5選

1.システムエンジニア(SE)
クライアントへのヒアリングを通して要求を聞き、それを基にシステムの仕様を決め設計をするまでの上流工程を担う仕事です。
具体的な業務として、開発現場におけるシステム設計やプログラミング、マネジメント業務などを行います。
プログラマーとの違いとして、システムのみならずメンバーや予算などのプロジェクト全体の管理をする点が挙げられますが、会社の規模によってはシステムエンジニアがプログラマーとプロジェクトリーダーの役割を兼務することもあります。
2.経理
会社経営において重要なお金の管理をする部門です。会社が利益や資産を生み出すためには、お金の流れを数値化し正確に管理することが大切で、経理はそんなお金に関わる業務を行います。
日々の売上管理、日々の仕入れ管理、給与や保険の管理・計算、税金の計算、決算書作成といったデータを資料にまとめるのも経理の仕事の1つで、経営陣に対して財務状況に関する改善提案を行う場合もあります。
3.研究・開発
研究・開発とは、今までにない製品を生み出したり既存の製品を改良したりするために必須の仕事です。
研究・開発をひとくくりに考える場合もありますが、厳密には異なります。研究職は、将来的な製品化を目指して学術的な知識をもとに新しい技術や理論を見つける仕事です。開発職は、研究でもたらされた知識や技術を、製品に落とし込む仕事です。
4.CADオペレーター
CADとは、コンピュータを用いてものづくりに必要な作図をするためのシステムのことです。
そのCADを操作する職種をCADオペレーターと呼びます。従来は紙に手書きで行っていた図面起こしが、CADによってより正確な作図が可能になりました。
CADには2DCADと3DCADの2種類があります。2DCADは平面の図面で2次元CADとも呼ばれます。
3DCADは球や直方体などを用いて立体的な図面を作成することができるというものです。3次元CADともいい、より完成のイメージがわきやすい図面を作成できます。
5.ITコンサルタント
クライアントが抱える経営課題をITの力で解決するコンサルタントです。
クライアントの要求に応じてシステムなどを構築するという点では、SEやITアーキテクトと似ています。
この3者が連携して業務を行うのですが、プログラマーやSEの上級職がITアーキテクトで、さらにその上に位置するのがITコンサルタントです。
さいごに

いかがでしたか?
今回は、アナリティカルタイプの特徴と向いてる仕事について詳しくご紹介しました。
アナリティカルタイプの最大の強みは、論理的・客観的に物事を分析し、精度の高い判断や計画を立てられる点です。
しかし、この強みをさらに活かすためには、分析結果や計画を周囲にわかりやすく伝え、協力を得ながら行動につなげることが重要です。
他者の意見や現場の感覚も踏まえて判断することで、分析力だけでなく実行力も高められますよ。
